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うーろん亭

ゲーム市場の動向を観測する予定・・・




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Wiiが世界最速で5000万台突破

もう一ヶ月近く前(3月26日)になるが、Wiiが家庭用ゲーム機 として世界最速で5000万台を突破したというニュースが流れた。 一般メディアでも、Wii(任天堂)一人勝ちの据置ゲーム市場を 象徴するニュースとして大々的に取り上げられた。ゲーム系メディアでも 様々な観点から5000万台普及の過程や要因や今後を分析する記事も書かれた。

それらを読んでいて感じたのは、何か視点が欠けているような 物足りなさや違和感だった。それが何だったのかが4月17日に明らかになる。

世界と日本の温度差
4月17日にASCII.jpで Wii国内販売台数が800万台を超えたというニュースが掲載された。 このニュースでは、先の「世界最速で5000万台突破」という ニュースで使われていた”最速”という言葉は使われる事がなかった。 つまり、Wiiの国内800万台突破は最速ではなかったのだ。 世界5000万台突破はPS2よりも6ヶ月早く達成したが、国内での 販売ペースではPS2よりも6ヶ月弱遅いペースとなったようだ。

実は国内でのWii販売ペースがPS2を 下回っている事は、去年の段階で判明していた。 このサイトでも Wii国内累計700万台突破で気になった点で既に取り上げている。 その際に掲載した、WiiとPS2の累計販売台数グラフの最新版を■図1に示す。 ※グラフ中の垂直線はそれぞれのハードにおける年末商戦開始位置。
■図1



このグラフからも解るように、Wiiは107週目の年末商戦前からPS2の 普及ペースを下回っている。更に最後(2008年)の年末商戦以降は普及ペースが 格段と落ちているのが解るだろう。Wiiの国内普及ペースがPS2を 下回った要因として、据置ゲーム機市場全体の縮小を挙げる人も いるだろうが、それは考え難い。その理由は■図2を見てもらえれば 解るだろう。

■図2



■図2は、PS2発売からの据置旧世代ハード(PS2/GC/XBOX)と、Wii発売からの 据置現世代ハード(Wii/PS3/360)の累計販売台数推移をグラフにした物だ。 (※旧世代にはDCを含めていない。因みにPS2ローンチ以降におよそ60万台が販売されている。) 現世代にはPS2の販売台数を含んでいないが、それでも据置ハードという点で 見ると、旧世代よりも現世代の方が沢山のハード台数が売れている。 それなのにWiiの国内販売ペースがPS2を下回った理由は何か?

まだPS2の代わりにはなれていないWii
PS2は据置機で販売台数トップであると共に、シェアでも同世代の 他ハードを全く寄せ付けなかった。 Wiiも同世代の中ではトップの販売台数を誇るが、 ”PS2と同じレベルの寡占”までには達していない。 つまり現世代と旧世代の一番の違いは、2番手以降のハードの 影響力が全く違うという点だ。 そこでWiiとPS2がそれぞれ国内800万台普及した時点で、2番手以降のハードがどれだけ 売れていたかを■図3に表した。

■図3



旧世代PS2が800万台時にGCは121万台、Xboxに至ってはまだ発売前で0台である。 一方現世代においてWiiが800万台到達時には、PS3が305万台、360が101万台と合計406万台の 市場が構成されている。このように、現世代における競合機種の影響力は、旧世代よりも 遥かに上昇している事が解る。こうなった大きな要因の一つは、旧世代ではPS2発売から 1年半以上遅れてGCが投入されたが、現世代に於いてWiiは最後発の機種であり競合 機種の360は1年以上前、PS3は1ヶ月以上前に発売されているからだ。

しかし、国内においてWii本体がPS2の普及ペースを下回った事を「旧世代時よりも 競合機種が多く売れているから」というハード面の理由だけでは説明が出来ない。 何故ならWiiのハードシェアを世界と国内で比較すると、世界ベースのWiiハードシェアの 方が国内よりも低いにもかかわらず、Wiiが世界最速ペースでハードを売っているからだ。

つまり「Wiiの国内市場は世界市場での勢いより大きく下回っていて、 その原因は2番手以降のハードシェア向上の影響だけではない」という事になる。 そしてハードだけの影響でないとすれば、ソフト市場の影響が 大きいのではないかという事になる。

Wiiソフト市場の傾向
そこでWiiとPS2のローンチからのソフト販売本数の推移を■図4にまとめた。

データはGEIMIN.NETより参照。
PS2のグラフはファミ通版の2000/2001/2002年間販売本数TOP300内のPS2タイトル合計を年52週で 割った週平均を加算したもの。 Wiiのグラフはメディアクリエイト版の2006/2007/2008年間販売本数TOP300内のWiiタイトル合計を年52週で 割った週平均を加算したもの。 本来はどちらかに統一すべきだが、PS2のデータはメディクリ版になく、Wiiの2008年分の データはファミ通版にないのでこの形を取った。


■図4



1年目のWiiソフト市場は絶好調
■図1のハード販売ペースを見ると、Wiiの年末商戦前はPS2と同じレベルであった。 しかし■図4のWiiとPS2のソフト販売ペースを見比べると、Wiiは 1年目(Wii発売は2006年12月なので厳密に言えば2年目だが、期間が短いので2006年から 2007年を合わせて1年目と表現している)でもPS2のソフト販売ペースを 圧倒的していた事が解る。この理由はWiiで定番と言われるWiiスポーツや 初めてのWiiといったタイトルの存在が大きいだろう。

伸びを欠いた2年目のWiiソフト市場
その好調なWiiソフト市場の転換点が2年目(2008年)だ。PS2の2年目(グラフでは 45週から97週)である2001年のソフト販売ペースが急激に上がっているのに 対して、Wiiの2年目(グラフでは58週から109週)では1年目とあまり変らない ペースであった。 2年目のPS2とWiiの年間ソフト販売本数を比較すると、Wiiの1337万本に対して PS2は1711万本と、およそ400万本弱の差がついている。年間ソフト販売本数の 逆転が起きた2年目のWiiとPS2のソフト市場は具体的にどういった内容だったのか?

そこで2年目のWii/PS2ソフト市場で10万本以上の販売があった タイトルを■表1・■表2にまとめた。 データはGEIMIN.NETから 2001年のPS2データはファミ通版、2008年のWiiデータはメディアクリエイト版を参照している。

先ず市場全体で見るとWiiが1337万本、PS2が1711万本なのは前述した通り。 10万本以上売れたタイトルの合計販売本数はWiiが1125万本、PS2が1325万本。 50万本以上売れたタイトルの合計販売本数はWiiが830万本、PS2が847万本。 100万本以上売れたタイトルの合計販売本数はWiiが602万本、PS2が370万本。 10万本以上のタイトル数がWiiが21本、PS2が35本となっていて、PS2市場が より多くのタイトルが売れた事を示しているが、全体の販売本数を10万本以上 売れた本数で割って平均するとWiiが63.6万本、PS2が48.8万本となる。

全体の販売本数ではPS2を下回ったWiiだが、販売本数上位タイトルでは逆にPS2を 上回る結果から、Wiiでは上位のタイトルに売り上げが集中している事がわかる。 また、Wiiで50万本以上売れたタイトル6本が全て任天堂製で、サード製タイトルは0。 一方PS2の場合は9本中8本がサード製であった。 更に各機種のローンチ1年目に発売されたタイトルは Wiiが全21本中6本(28.5%)、PS2が全35本中3本(8.5%)となっている。 これはWiiではロングセラータイトルが2年目もWii市場を 牽引したという事だが、裏を返せば新規タイトルが弱かったとも言える。

これらの事から、2年目のWii市場ではロングセラータイトルと 一部の任天堂製のタイトルに需要が集中して、Wii市場に参入している サード製タイトルの販売本数増には繋がり難かったと言える。

その逆の状況だったのがPS2市場だろう。 2年目のPS2市場の大きな目玉はなんと言っても7月19日発売のFF10で、 単体でも226万本を販売している。そしてFF10以降に発売された多くの タイトルが好セールスを記録しているのは、FF10の影響もあるだろう。 実際にPS2市場の下半期に発売された10万本超タイトルは 19本で、これはWii市場の6本に比べて3倍以上の数字になっている。

もちろん2年目のPS2市場で下半期が好調だったのは、FF10というビッグタイトルの後で 発売した方がユーザー増加の恩恵が得られるとの判断も影響しているだろう。 しかし、そうであっても実際に下半期のタイトル販売本数の 増加に好影響を及ぼした事実は変らない。 そしてFF10以降のウイイレ5、デビルメイクライ、メタルギアソリッド、 エースコンバット4等々を始めとするサード製看板タイトルが、PS2ゲームユーザー層に 更なるの拡大をもたらし、それらタイトル群の相乗効果によってPS2ソフト市場全体が 急激に伸びたと言える。

この”ソフト市場全体に及ぶ相乗効果”が高まった事こそが、2年目の ソフト・ハード両市場でPS2>Wiiとなった大きな要因ではないか。 そしてその認識は任天堂の社長の以下の発言からも読み取れる。

引用:J-CASTニュース
「日本でWiiの元気がないのは事実。発売以来、一番不健全な状態。Wiiは、 少数のパワフルなソフトが売れ、これがハードウェアを引っ張っていくという モデルだったが、08年からは、これが上手くいかなくなった」

つまり、2年目のWii市場ではスマブラ、マリカ、WiiFitという任天堂の 強力タイトルの下支えにより2年目の前半は優位だったが、その影響は 任天堂製タイトルという局所的な範囲でのソフト販売数増加に止まり、 Wiiソフト市場全体に及ぶ事はなかった。また新たなユーザー獲得という ハード販売台数の向上にも結びつき難かった。

■表1 2008年Wii市場年間販売本数

タイトル販売本数
[万本]
1 Wiiフィット2,166,602
2 マリオカートWii2,065,949
3 大乱闘スマッシュブラザーズX1,789,596
4 街へいこうよ どうぶつの森875,726
5 Wiiスポーツ843,569
6 はじめてのWiiパック561,189
7 Wiiミュージック299,135
8 マリオパーティ8269,869
9 デカスポルタ Wiiでスポーツ”10”種目!255,459
10 スーパーマリオギャラクシー246,627
11 リンクのボウガントレーニング+Wiiザッパー240,244
12 太鼓の達人Wii235,174
13 スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール214,601
14 テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-210,042
15 マリオ&ソニック AT 北京オリンピック202,781
16 ファミリートレーナー162,279
17 ワンピース アンリミテッドクルーズ エピソード1 波に揺れる秘宝131,580
18 ワリオランドシェイク126,261
19 ファミリースキー124,729
20 カラオケ JOYSOUND Wii116,736
21 ウイニングイレブン プレーメーカー 2008112,763

■表2 2001年PS2市場年間販売本数

タイトル販売本数
[万本]
1 ファイナルファンタジーX2,264,047
2 グランツーリスモ3 A-spec1,437,581
3 鬼武者927,534
4 みんなのGOLF3797,147
5 真・三國無双2715,620
6 メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ687,749
7 機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオンDX584,623
8 Devil May Cry554,963
9 ワールドサッカー ウイニングイレブン5505,694
10 エースコンバット04 シャッタードスカイ357,742
11 バイオハザード コード:ベロニカ 完全版337,755
12 ワールドサッカーウイニングイレブン5 ファイナルエヴォリューション277,547
13 CAPCOM VS.SNK MILLIONAIRE FIGHTING 2001276,594
14 実況パワフルプロ野球8275,292
15 ZEONIC FRONT 機動戦士ガンダム0079238,314
16 実戦パチスロ必勝法!獣王235,292
17 桃太郎電鉄X (ばってん) ~九州編もあるばい~232,099
18 シーマン ~禁断のペット~ ガゼー博士の実験島214,427
19 はじめの一歩 VICTORIOUS BOXERS199,669
20 決戦II199,386
21 ARMORED CORE2 ANOTHER AGE189,634
22 160,210
23 タイムクライシス2138,214
24 首都高バトル0135,160
25 オールスター・プロレスリングII132,246
26 バウンサー126,123
27 モンスターファーム125,945
28 サイレントヒル2124,791
29 機動戦士ガンダム120,873
30 Z.O.E120,658
31 ピポサル2001120,345
32 「スペースヴィーナス」 starringモーニング娘。115,048
33 EXTERMINATION (エクスターミネーション)112,831
34 プロ野球JAPAN2001111,451
35 シャドウ ハーツ103,829



WiiPS2
TOP300内販売本数累計13371711
10万本以上販売したタイトル数2135
TOP300内累計本数/10万本以上販売タイトル数63.648.8
10万本以上販売したタイトル合計11251325
50万本以上販売したタイトル合計830847
100万本以上販売したタイトル合計602370


Wii市場3年目の注目点
2年目に大きく飛躍したPS2に対して、Wiiは圧倒的優位を保ったが、PS2の ように飛躍的に向上させるまでには至らなかった。 しかし、PS2市場拡大の切欠であるFF10や、その後に続くサード製の看板タイトルに 匹敵する流れが、2年目のWii市場にあったかと言えば、そうではない。

この点については、現世代の最後発機であり、スタート時にWiiはチャンジャーの立場で あった事や、Wiiが打ち出した方向性が市場に受け入れられるかという不安も あった事から、サードも大胆なタイトル投入を躊躇っていたという面がある。 しかし3年目のWiiでは、モンスターハンター3や、テイルズや、ドラクエ10の 開発表明等、サード製の看板タイトルも増えてきた。6月にはモーションプラスも 投入され、大きな話題となるだろう。

そういった注目タイトルによって ”ソフト市場全体に及ぶ相乗効果”が起きるかどうか、また ”PS2と同じレベルの寡占”の布石が打てるかどうか、そこに注目していきたい。

また、ここ数年で世界のゲーム市場において日本市場の相対的なシェアは 減少の一途を辿っていて、日本市場の動向は世界には影響を与えないという意見も良く聞く。 しかし、一方で日本発の動向が世界に波及していくという面も少なからずある事も事実。 そう言った意味でも、日本における3年目のWiiは真価を問われる年になるだろう。
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